時代を超越したクラシックなスピーカーの美学と先進的な音響工学の究極の融合を表現したまったく新しいヴィンテージ・シリーズ。
そこには、ファイン・オーディオの主幹テクニカルディレクター、Dr.ポール・ミルズの最先端音響工学への妥協のないアプローチが凝縮されています。それはまさに、現代有数の、洗練された高度なテクノロジーとエンジニアリングの結晶と言えるでしょう。

シリーズの各モデルには、FyneFluteサラウンドを備えた大口径IsoFlareドライバーの最新バージョンを搭載。マルチファイバーコーンのLFユニットと強力なネオジウム磁気回路で駆動する75mm口径チタンドーム・コンプレッショントゥイーターの組み合わせで構成されたポイントソース・ドライバーの最進化形です。
世界最高級の電子部品によるクロスオーバー回路は専門施設でディープ・クライオ処理され信号精度をより高めています。
そして、特許を取得したダウンファイアーリング・ポート技術BassTraxシステムがファイン・オーディオならではのサウンドパフォーマンスを確実に定義します。

見事にレトロなデザインに身を包んだ各モデルは、定在波を防ぐために可変半径のカーブを描くツインキャビティー・キャビネットを備えています。最高級のバーチプライ・ウッドを用いたリアルウォルナットの突き板仕上げの要所にはバーウォールナットの象嵌処理が施され、ドライバーのフレームやコントローラーなど金属部分には落ち着いたマット・ゴールドアノダイズが施されるという、時代を超越した豪華さを醸し出しています。

■IsoFlare™ ポイントソース・ドライバー

Vintage Twelve – IsoFlare Driver

最先端のオーディオテクノロジー、ファイン IsoFlare ドライバーは、ミッド/バス・ドライバーがトゥイーターと音軸の中心を共有する独自のポイントソースシステムです。ドライバー・コーンのフレアに沿って、音は空間内の一点から発せられるかのように生成され、オーディオ周波数スペクトル全体にわたって卓越したタイムアライメントを、そして、軸外であっても崩れない優れたステレオ・イメージングを提供します。

IsoFlare ドライバーは、ヴィンテージ・シリーズのパフォーマンスを完全に最適化するために、あらゆる面で綿密な設計が考慮されています。

音質に悪影響を与える不要な振動を排除するため、ドライバーは、巨大で剛性の高い鋳造アルミニウムのシャーシーを中心に構築され、独自のカップリングマテリアルでキャビネット内部のブレースに接合。大口径マルチファイバーによるミッド/バス・コーンは、コーンのエネルギーを効果的に終端させるFyneFluteロールサラウンドによってそのパフォーマンスはさらに強化され、豪放な重低音とリッチな中音域を実現しています。
ヴィンテージ・シリーズのコンプレッションツイーターは、F1-10および12用に開発されたファイン・オーディオのフラッグシップユニットである75mmチタンドーム・ダイアフラムによるもので、驚異的な広帯域レスポンスを提供します。ネオジウムマグネットのHF磁気回路後方のバックチャンバーは、ドライバーの低域共振をクロスオーバー領域よりもはるか下に追いやり、ブレークアップモードは人間の聴覚レベルよりもはるか高くに押し上げます。トゥイーター中央にマウントされた高域ウェーブガイドの独自の形状は、極めて滑らかな周波数応答と、ワイドな指向特性の実現を可能にしています。

■BassTrax™ ポート・ディフューザーシステム

ヴィンテージ・シリーズのBassTraxダウンファイアーリング・ポート・システムは、これまでで最も先進的かつ高度にチューニングされたフォーマットで、剛性の高いバーチプライ・キャビネットの一部として組み込まれています。中でもVintage Fifteenにはファイン・オーディオ史上最大のBassTraxシステムが実装されています。ツインキャビティー内部のポートから下部チャンバーを通して下向きに排出される平面波 LF エネルギーは大型のTractrixプロファイル・ディフューザー・コーンによって360 度の球面波面に変換されてキャビネット下部の周囲から放出されます。

ディフューザー コーンの Tractrix プロファイルは、拡大する波面の各交点で 90 度の角度を維持するため、反射を回避し、スムーズな低音レスポンスを室内に作り出します。その結果、伸びやかでスムーズ、そして驚くほどチューニングされたLFレスポンスが得られ、部屋にシームレスに溶け込みます。

この巧妙なシステムにより、ヴィンテージ・ラウドスピーカーは部屋の置き場所の影響を受けにくくなり、大型キャビネットの家庭への設置がさらに容易になりました。このシステムは元来1920年にホーン・ラウドスピーカーに適用されていたものですが、ファイン・オーディオの開発により最新のものとなり、この5年間で特許が取得されました。

■クロスオーバー

フラッグシップモデルF1-12のエレクトロニクス回路の研究と設計手法を反映したヴィンテージのクロスオーバーは、Dr.ポール・ミルズの35年以上にわたるアナログ・クロスオーバー設計の経験を抽出し、コンピューター・モデリング、測定、そして何時間にも及ぶ厳しい試聴によって選ばれた最高級のコンポーネントを制振ファイバーボードに手作業によってポイント・トゥ・ポイントで配線しています。クロスオーバー回路には、微妙なHFエネルギーとプレゼンス感を連続可変できる機能が組み込まれています。これらのコントロールは、究極のパーソナル・パフォーマンスとルーム・チューニングを可能とします。

銀メッキされたマッチド・クリスタルOFC配線を全体に施し、完全に組み立てられてテストされた後、すべてのVintageクロスオーバーは専門施設でディープ・クライオジェニック処理されます。この超凍結と緩慢な解凍プロセスにより、コンポーネント、配線、はんだ接合部の微小ストレスが緩和され、信号伝達が最大化され、サウンドの透明度が向上します。

■エレガントなヴィンテージ・キャビネット

Vintage Seriesの外観は、往年の高級ラウドスピーカーを彷彿とさせる豪華でラグジュアリーなデザインとなっています。手作業で仕上げられたウォ―ルナット材の突き板、バーウォールナット材のインレイ(象嵌)、ゴールドアルマイト加工を施したメタルワークのトリム、台座スタイルのトップパネルなど、細部にまでこだわっています。手作業で仕上げられた美しいプレゼンスとエネルギー調整コントロール・ダイヤルは、フォルムと機能の両方において純粋なアナログの贅沢さを醸し出しています。
木枠に包まれたグリル布は、オーディオのもっとシンプルな時代に思いを馳せるために特別に選ばれました。

ウォールナットの突板化粧を施した重量級ツインキャビティ・バーチプライ・キャビネットの側面は、機械的強度と定在波防止のために可変半径のカーブで形作られています。内部構造は、高級なVintage BassTraxポーティング・システムを最適化し、HFドライバーに最高の安定したプラットフォームを提供するために開発され、調整されています。
エレガントなVintage Tenから息をのむようなVintage Fifteenまで、Vintageラインナップの各モデルは、コンピューターを駆使した最新のエンクロージャー設計と現代の機械的キャビネット工学に支えられた、「時代を超越した」美学を印象的に表現しています。そしてその美学には、当時まったく想像も及ばなかった「超絶の音」が潜んでいます。

THE FAMILY

Vintage Ten	Vintage Twelve	Vintage Fifteen