”Dan D’Agostino”新シリーズ　< ブログレッション・モノブロック >　パワーアンプ

かつて、世界を魅了したパワーアンプでクレルを興し30年の長きに亘ってハイエンドオーディオの最前線に携わってきたMr. Daniel D’Agostinoが、古巣を離れ自らの名を冠して立ち上げた気鋭のブランドDan D’Agostino。その記念すべき第一号機として2011年にリリースしたMOMENTUM Monoblockは、極めてエモーショナルな表情を湛えたダイナミックなドライバビリティーによって、瞬く間にハイエンドオーディオ界を席捲しました。そのMOMENTUMに続く新たなシリーズの第一弾、プログレッション・モノブロック・パワーアンプは、これまでの最大となる、500W(8Ω)、1000W(4Ω)、2000W(2Ω)のハイパワーを超絶的品位で達成しています。回路には、48個の出力トランジスタ、4,000 VAの強力電源トランス、400,000μFのキャパシター群を擁し、フル・コンプリメンタリー・ドライブ構成による完全バランスアンプシステムを構築。大口径のベンチレーション・ホールによって放熱効果を高めたヒートシンクは素材をアルミニウムに変え48.5ポンド（22kg）もの重量級としています。そして、スイス時計を思わせるエレガントなパワーメーターフロントパネルに配し、回路基板にはスルーホールタイプを起用するなど、MOMENTUMシリーズの基本コンセプトを受け継ぐ先進機構を、ゆとりある大型筐体に配置することで、音楽性極まる高音質を実現しています。

[ 新開発パワーステージと大容量強化電源 ] ]

パワーステージには、フルコンプリメンタリーデザインの新ドライバー回路を搭載。これにより、出力段には従来の2倍の電流を送り込むことを可能にし、オープンループゲインを倍増させます。その結果、得られる出力は単にパワーアップするだけでなく、よりオーソライズされた極めてリッチな質感を音に与えます。MOMENTUMシリーズと同様にそのデバイスには、増幅素子として現在最も高速で高出力とされるバイポーラ型パワートランジスターを採用。NPN/PNPペアをドライバーステージとパワーステージのホット側に12ペア、そしてコールド側にも12ペアとし、デバイス総数48個で構成しています。
69 MHzの超スピードで動作するその素子は、動特性における圧倒的な俊敏性と超広帯域幅を達成します。
そして、それらは、極めて堅固なステンレススチール・ファスナーによって巨大なヒートシンクにマウントされています。アルミブロックの上下を貫通する大口径のベンチレーション・ホールを設けたそのヒートシンクは、極めて効率よく熱を吸収/排出し、高い冷却効果を発揮します。
また、各トランジスターのベースに結合されるコンデンサ/抵抗ネットワークは、超高周波数にも、低インピーダンスのスピーカー負荷にも極めて安定性が保たれる特製品が採用されています。そしてさらに、そうした優れた過渡応答と揺るぎない出力を支えるため、PROGRESSION MONOBLOCKには4,000VAという超強大なパワートランスと400,000μFのキャパシター群による強靭な整流/安定化回路が搭載され、万全の体制がとられています。

[ ビルド・クォリティーのベンチマーク ]

アメリカ・アリゾナ州の小さな工場で、手作業によって組み立てられるPROGRESSION MONOBLOCKのシャーシーは、板金加工ではなく無垢のアルミ・ビレッド材から機械加工されています。非共振性に優れ、RFI(高周波障害)やEMI(電磁干渉)からの驚異的なシールド性能をもたらします。
ディスクリート回路を搭載する基板材にはスルーホール構造を採用。表面実装方式に比べて耐熱能力に格段に優れ、抵抗、キャパシターなどの高品質部品登用のフレキシビリティーにも秀でています。使用するすべての抵抗は、1％誤差の高品位金属皮膜ユニットです。アンプ回路は入力から出力まで全段DC結合。信号経路へのキャパシターは一切挿入されておりません。そして、フロントパネルには、ブレゲの時計デザインにも通じるMOMENTUMスタイルの精緻なパワーメーターが配されています。