MOMENTUM S250
パワーアンプ(ステレオ)
進化を極めた”Dan D’Agostino” ステレオパワーアンプ第二弾 “MOMENTUM S250”
世界を魅了した名パワーアンプでクレルを興し30余年の長きに亘ってハイエンドオーディオの最前線に携わってきたMr. Daniel D’Agostinoが、古巣を離れて自らの名を冠し立ち上げた気鋭のブランドDan D’Agostino。その記念すべき第一号機として2011年にリリースされたMOMENTUM Monoblockは、極めてエモーショナルな表情を湛えたダイナミックなドライバビリティーによって、瞬く間にハイエンドオーディオ界を席捲しました。そして、それから5年を経て、それは全面的なアップグレードによってMOMENTUM M400となり比類なきクォリティーを発揮しています。その成果は、今、ステレオアンプに投影されます。これまでのMOMENTUM STEREO(S200)の、ミニマム・コンストラクションという基本コンセプトを忠実に受け継ぎながら、増幅回路、特に出力ステージを一新するユニークな回路デザインを起用。アルミブロック削り出しシャーシーに銅のヒートシンクをもつS200と同じ小型筐体に、チャンネル当たり250W(8Ω)、500W(4Ω)という、一回り大きな出力を封じ込めています。しかし、革命的な概念と革新的な素材/構造技術を駆使して手造りされるMOMENTUM S250は、単純にパワーアップを果たしただけではありません。そのドライブ力には、圧倒的なS/Nによる極めてセンシティブな、そして、生命感漲る絶大なダイナミックックスが潜み、デリケートな音の温度感を携えた深い音楽的表現力を顕します。
[ 革命的な冷却機構 ]
「MOMENTUM STEREO」の左右に位置するL/R各チャンネルのパワーレールに直結するヒートシンクには、一般的に多用されるアルミに替えて、パワーアンプの出力デバイスの放熱用としては「MOMENTUM MONOBLOCK」で初となった“銅”を同じく採用。アルミに比べて1.7倍もの熱伝導率を有する銅のヒートシンクが出力デバイスの熱を素早く吸収します。また、その冷却機構には、一般的に多く見かけるフィン形状に替えて「ベンチュリ」構造を採用。分厚い銅のヒートシンクブロックを縦に貫き整然と並ぶ放熱穴は上下の開口に対して中央を細く絞り込むことで、流体力学におけるベンチュリ効果を発生させ、下から上に吹き抜ける空気の流れを加速。極めて効率よく熱を放出し冷却します。銅の特製ヒートシンクが「MOMENTUM STEREO」の小型化に多大な貢献をしています。
[ 新開発パワーステージと一段と強化された電源 ]
S250には、フルコンプリメンタリーデザインの新ドライバー回路が搭載されました。これにより、出力段にはこれまでの2倍の電流を送り込むことを可能にし、オープンループゲインを倍増させます。その結果、得られる出力は単にパワーアップするだけでなく、よりオーソライズされた極めてリッチな質感を音に与えます。
ドライバーステージとパワーステージのパワートランジスターには、増幅素子として現在最も高速で高出力とされる同一のバイポーラ型を採用。NPN/PNPペアをチャンネル当たり、ドライバーに2組、パワーに6組、計16個の構成です。
69 MHzの超スピードで動作するその素子は、動特性における圧倒的な俊敏性と超広帯域幅を達成します。
そして、それらは、極めて堅固なステンレススチール・ファスナーによって銅のヒートシンクにマウントされ、熱伝導性能を最大に発揮させています。 また、各トランジスターのベースに結合されるコンデンサ/抵抗ネットワークは、超高周波数にも、低インピーダンスのスピーカー負荷にも極めて安定性が保たれる特製品が採用されています。
さして、そうした優れた過渡応答と揺るぎない出力を支えるため、S250にはこれまでより20%も増強された1,800VAという強大なパワートランスと強靭な整流/安定化回路が搭載され、万全の体制がとられています。
[ MOMENTUMの系譜を支える銅のヒートシンク ]
MOMENTUM S250の左右に位置するヒートシンクには、S200と同様、一般常識的に使われるアルミに替えて、パワーアンプの出力デバイスの放熱用としては初となる「銅」を採用。アルミに比べて1.7倍もの熱伝導率を有する銅のヒートシンクが出力デバイスの熱を素早く吸収します。また、その冷却機構には、一般的に多く見かけるフィン形状に替えて「ベンチュリ」構造を採用。分厚い銅のヒートシンクブロックを縦に貫き整然と並ぶ放熱穴は上下の開口部19mmに対して中央部を12mmと絞り込むことで、流体力学におけるベンチュリ効果を発生させ、下から上に穴を吹き抜ける空気の流れを加速。極めて効率よく熱を放出し冷却します。MOMENTUM M400の小型化を支える重要なファクターです。
[ ビルド・クォリティーのベンチマーク ]
アメリカ・アリゾナ州の小さな工場で、しかも手作業で組み立てられテストされるMOMENTUMのシャーシーは、板金加工ではなく無垢のアルミ・ビレッド材から機械加工されています。非共振性に優れ、RFI(高周波障害)やEMI(電磁干渉)からの驚異的なシールド性能をもたらします。
ディスクリート回路を搭載する基板材にはスルーホール構造を採用。表面実装方式に比べて耐熱能力に格段に優れ、抵抗、キャパシターなどの高品質部品登用のフレキシビリティーにも秀でています。使用するすべての抵抗は、1%誤差の高品位金属皮膜ユニットです。アンプ回路は入力から出力まで全段DC結合。信号経路へのキャパシターは一切挿入されておりません。滑らかに磨かれた銅のヒートシンクの暖かい輝き、ブレゲの時計デザインにも通じる精緻なパワーメーター、一切のネジを露出させない巧妙なコンストラクション。Dan D’Agostinoが自身の最高傑作と自負するMOMENTUMにはハイエンド・オーディオアンプの真のステータスが刻み込まれています。
[ Specifications ]
●パワー: 250Wx2@8Ω / 500Wx2@4Ω
●周波数応答: 1 Hz - 200 kHz, -1dB / 20Hz - 20kHz, ±0.1 dB
●歪率(250W@8Ω): 0.1% @1kHz
●S/N: 105dB、unweighted
●ゲイン: 24.5dB
●入力端子: バランスXLR x2
●入力インピーダンス: 1MΩ
●出力端子: 高品位バインディングポスト
●出力インピーダンス: 0.12Ω
●電源:100VAC 50 / 60Hz
●消費電力:2.2W未満(スタンバイ時),90W(アイドル時), 650W(1/3出力時), 1010W(最大出力時)
●最大外形寸法: 318W x 127H x 533D (mm)
●重量: 44kg
●外装フィニッシュ(シャーシー): シルバー or ブラック