K-1xe

プリアンプ

2006Ayre最新モデル「K-1xe」プリアンプ

「K-1xe」の前身は「K-1x」(2001年)、さらにその元となるモデル「K-1」(1996年)に遡ります。
1996年にAyreブランド初のプリアンプとして発表したモデル「K-1」は、オーディオ回路への徹底したフィロソフィーとしてAyre(エアー)が拘り抜くゼロ・フィードバック、完全バランス、完全ディスクリート構成をプリアンプに確立した記念すべきモデル。
多くのアンプメーカーが帯域幅の拡大と歪(定常的な信号に対してのみですが)の低減と出力インピーダンスの低減などのために、グローバル・ネガティブフィードバック(NF)を多用したがりますが、それは、所謂ハイファイ的サウンドを演出するには好都合でも、タイムドメイン・キャラクターを変化させ、ナチュラルな響きの再現を阻む潜在的な要素を孕むことを実証した製品として、その、回路実装の手法と機構には、実にマニアックな工夫が凝らされています。
可能な限りのシグナルパスの短縮のために、入力から出力まで、チャンネル当りわずか12個の厳選したFETを使用した3ステージの増幅回路と、リアパネルにダイレクトに取り付けられたサーキットボード。
ボリューム回路までも高品位なバランス動作をさせるために、しかも、手動とリモコンの両対応を図るために、ソリッド・シルバーを使った接点とブラシワイパーをもつ4基のシャルコの46接点・大型ロータリースイッチのベルト駆動による完全シンクロ・メカニズム。
それらのすべてが信号純度を高めるための高度なテクノロジーといえるものでした。
そして、「K-1」が「K-1x」となり、ベーシックな構成はそのままに、キャパシター容量を4倍に引き上げる電源部強化と、従来機では1基であった独自のRFフィルター回路“Ayre Conditioner”を7基投入しRFノイズ対策の徹底化によって、中高域の艶を増し、S/N感の深みを得ています。
2006年登場の最新モデル「K-1xe」は、そうした「K-1」モデルの輝かしい系譜に一段と光を添える幾多の改良が加えられています。
それは、整流回路の微小なスイッチング・ノイズをも完全に除去する新たな電源技術“Dynamic Power”回路の追加と、ACライン入力部への更なるノイズ対策のためのフィルター回路の追加。そして、システムをコントロールするロジックPCBのR/ICとレギュレーター、パワートランスの交換によってより安定したボリューム駆動を果たすなど。一連の回路のブラッシュアップは、ローレベル信号の解像力と、低域の力感、音の彫りの深さ、音場再現力において飛躍的なクォリティーアップをもたらし、Ayreプリアンプのトップモデルとしての品位を更に高めています。

[ F e a t u r e s ]

  •  全段完全バランス・ディスクリート・サーキットデザイン
  •  ゼロフィードバック
  •  セパレート・パワーサプライ構成
  •  トロイダル・チョークコイル搭載

※生産完了、販売終了いたしました。(2010.4.15)

[ Specifications ]

● ゲイン(ライン):10dB(対アンバランス出力)、16dB(対バランス出力)
● ゲイン(オプション・フォノ;可変):40dB / 50dB(デフォルト設定)/ 60dB
● 入力インピーダンス(ライン):10kΩ(各相)
● 入力インピーダンス(オプション・フォノ;可変):50kΩ(デフォルト設定)/ 100Ω / 249Ω / 499Ω / 1000Ω(ロード抵抗付属;他値も特注可)
● 出力インピーダンス:300Ω(各相)
● 消費電力:30W
● 外形寸法:W46 × H140 × D280 mm(本体)、W330 × H76 × D 203 mm(パワーサプライ)
● 重量:20.0kg

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